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「最近、コンサルタントからInstagramやX（旧Twitter）をやった方がいいと言われたのですが、本当に集客できるのでしょうか？」
このようなご質問をいただく機会が非常に増えました。 2013年頃の記事では、私は「士業にSNS集客の効果はない」と断言していましたが、スマートフォンの普及とユーザー行動の変化により、状況は少し変わってきています。
今回は、2025年現在における「士業×SNS」のリアルな効果と、失敗しないための活用基準についてお話しします。
結論：「今すぐ客」を集めたいなら、SNSは遠回り
まず、結論から申し上げます。 もし先生が「明日からの電話問い合わせを増やしたい」「受任件数をすぐに伸ばしたい」と考えているなら、SNSは最優先事項ではありません。
冷静にユーザーの立場になって考えてみてください。
「夫の浮気が発覚して、今すぐ離婚したい」
「親が逮捕されてしまった」
「借金の督促を止めたい」
このように緊急度が高い悩みを持つユーザーは、Instagramでおしゃれな写真を探したり、X（Twitter）でつぶやきを探したりはしません。間違いなく、GoogleやYahoo!で検索をします。
つまり、悩みが深く緊急性の高い「今すぐ客」を獲得するには、依然として「ホームページ（SEO対策）」や「リスティング広告」が圧倒的に最強であり、ここに労力を割くのが最も効率的です。
では、今の時代にSNSをやる意味とは？
「じゃあ、士業はSNSをやらなくていいのか？」というと、そうとも言い切れません。 直接的な集客（問い合わせ）には直結しにくくても、以下の3つの目的においては非常に強力なツールになるからです。
- 「どんな先生か？」を確認する（信頼の補完）
最近のユーザーは、ホームページで検索した後、「この先生は怖くないかな？」「どんな人柄かな？」を確認するために、SNSやYouTubeを覗きに行く傾向があります。 ホームページでは分からない「話し方」や「事務所の雰囲気」をSNSで発信しておくことで、「この先生なら話しやすそう」という安心感を与え、問い合わせの後押し（成約率アップ）につなげることができます。 - 同業者・他士業との連携（紹介の獲得）
特にFacebookは、実名制であるため、他の弁護士、税理士、司法書士などの専門家とのネットワーク作りに適しています。 日々の活動や専門知識を発信することで、「この分野なら〇〇先生に紹介しよう」というBtoB（紹介）のルートを作る上では有効です。 - 「採用」における強力な武器
実は今、士業がSNSをやる最大のメリットは「採用」かもしれません。 若い世代（新人弁護士やパラリーガル志望者）は、就職先を探す際に必ずと言っていいほどSNSをチェックします。そこで職場の明るい雰囲気や、先輩スタッフの様子が見えると、応募へのハードルがぐっと下がります。
「制作会社の言いなり」になる前に
注意していただきたいのは、「SNSをやれば集客できますよ」という甘い営業トークに乗せられないことです。
「毎日投稿しましょう」「フォロワーを増やしましょう」と言われますが、本業で多忙な先生方がSNSの更新に時間を奪われ、肝心の業務やホームページの更新がおろそかになってしまっては本末転倒です。
緊急性の高い集客は「ホームページ（検索）」
信頼感の醸成や採用は「SNS」
この役割分担を理解せず、中途半端にSNSに手を出すくらいなら、基本に忠実にホームページのコラムを1記事でも書くほうが、検索エンジンに評価され、資産として残るため遥かに効率的です。
まとめ
2025年現在でも、士業集客の王道は「検索エンジン」であることに変わりはありません。 SNSはあくまで、その補助ツール（ブランディング・採用）として捉えるのが健全です。
「ウチの事務所の場合、SNSをやるべきか？ それともHPの強化が先か？」 「やるなら、どのSNSが合っているか？」
もし迷われた際は、ぜひ一度ご相談ください。先生の目的とリソースに合わせた、無駄のないWeb戦略をご提案させていただきます。
