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「ホームページを公開したのに、検索しても出てきません」 「いつになったら『地域名+弁護士』で1ページ目に来ますか?」
ホームページを新規に立ち上げたり、リニューアルした直後の先生方から、最も多くいただくご質問です。 結論から申し上げますと、広告(リスティング)とは異なり、SEO(自然検索)で結果が出るまでには一定の「育成期間」が必要です。
特に弁護士や司法書士のサイトは、人々の人生を左右するYMYL(Your Money or Your Life)分野に該当するため、Googleは「このサイトは本当に信頼できるか?」を慎重に時間をかけて審査する傾向にあります。
今回は、2025年現在の検索エンジンの傾向を踏まえ、公開から上位表示までの目安期間と、そのプロセス(4つの段階)について解説します。
このページの目次
検索順位が上がるまでの「4つの段階」
ホームページがGoogleに認識され、実際に集客できるようになるまでには、大きく分けて以下の4つのステップがあります。
【第1段階】 認識(インデックス)される
期間目安: 公開から数日〜1週間
状態: Googleのロボットがサイトを発見し、データベースに登録(インデックス)した状態です。 まだ「事務所名」で検索しても出ないことが多く、site:samurai-lab.jp のようにURLを直接打ち込まないと確認できない段階です。
【第2段階】 「事務所名」でヒットし始める
期間目安: 2週間〜1ヶ月
状態: 「◯◯法律事務所」や「弁護士 ◯◯太郎」といった固有名詞(指名検索)で検索した際に、表示されるようになります。 ※ただし、「佐藤」「田中」など一般的なお名前の事務所や、よくある事務所名の場合は、競合と区別がつかず、もう少し時間がかかる(またはSEO対策が必要な)場合があります。
【第3段階】 「細かい悩み」で表示され始める
期間目安: 3ヶ月〜6ヶ月
状態: 「遺産分割 兄弟 揉める」「交通事故 慰謝料 計算」といった、具体的でニッチなキーワード(ロングテールキーワード)で検索結果に顔を出し始めます。 この頃から、ポツポツとWeb経由の問い合わせが入るようになります。
【第4段階】 「ビッグワード」で上位表示される
期間目安: 6ヶ月〜1年(※地域や競合による)
状態: 「新宿 弁護士」「横浜 相続」といった、競合が多く検索ボリュームの大きいキーワード(ビッグワード)で上位表示され始めます。 ここまで来てようやく、安定した集客が見込めるようになります。
なぜ、こんなに時間がかかるのか?(Googleのサンドボックス)
「もっと早くできないのか?」と思われるかもしれませんが、これには理由があります。 Googleには、できたばかりの新しいサイトを、あえて一定期間検索結果の上位に表示させない「サンドボックス(砂場)」と呼ばれる期間があると言われています(※公式には明言されていませんが、SEOの通説です)。
特に、偽情報が許されない士業サイトにおいては、 「この事務所は実在するか?」 「継続的に正しい情報を発信しているか?」 といった信頼性(E-E-A-T)が担保されるまで、Googleは「様子見」をするのです。
待っている間に「やるべきこと」
指をくわえて半年待つ必要はありません。この「評価待ち」の期間に何をするかで、その後の伸びが変わります。
ブログ(コラム)を書き溜める 「様子見」の期間中に質の高い専門記事を増やしておくと、制限が解除された瞬間に一気に順位が上がることがあります。
Googleビジネスプロフィール(MEO)を登録する 地図検索(Googleマップ)への登録は、WebサイトのSEOよりも早く反映される傾向があります。まずは近隣の方に見つけてもらう対策をしましょう。
リスティング広告を活用する 「半年も待てない、今すぐ集客したい」という場合は、SEOが育つまでの間、有料のリスティング広告を使って時間を買うのが賢い戦略です。
まとめ:SEOは「狩猟」ではなく「農耕」
ホームページ制作は、公開ボタンを押して終わりではありません。そこからがスタートです。 野菜を育てるように、水をやり(記事を書き)、土を整え(メンテナンスし)、時間をかけて育てたサイトは、広告費をかけずとも長期間にわたって集客し続ける「資産」になります。
「ウチのサイト、なかなか順位が上がらないけど大丈夫?」とご不安な先生は、現在のサイトの状態を診断いたしますので、お気軽にご相談ください。

