投稿日:
法律事務所、司法書士事務所などの「士業ホームページ」において、集客を成功させるための鍵は何だと思いますか? 綺麗なデザインでしょうか? それとも、立派な事務所紹介でしょうか?
もちろんそれらも大切ですが、今、最も重要度が増しているのが「コラム(ブログ)の更新」です。
今回は、最新のSEO(検索エンジン最適化)動向を踏まえ、なぜコラムを書くことが問い合わせに直結するのか、その理由と書き方のポイントを解説します。
- なぜ「ページ数」が多いほど集客に強いのか?
まず、SEOの基本的な仕組みからお話しします。 一般的に、「ページ数が多いホームページほど、アクセスが集まりやすい」と言われています。
その理由はシンプルです。 「ページ数が多い = 検索されるキーワードの入り口が多い」 ということだからです。
例えば、5ページしかない事務所サイトの場合、検索に引っかかるのは「弁護士 〇〇市」「法律事務所 〇〇」といった、指名検索や地域検索に限られてしまいます。 しかし、コラム記事を書き溜めて100ページあるサイトになれば、 「離婚 親権 父親」 「遺産分割 兄弟 揉める」 といった、ユーザーの悩み(検索キーワード)を広く網羅することができます。
かつて某大手コンサル会社が「ホームページの最低ラインは60ページ」と提唱していましたが、これは「60通りの入り口を作れ」という意味において、現在でもあながち間違いではありません。(もちろん、業務分野や地域競合の強さによって必要な数は変わります)。
- 今、求められるコラムの3つの条件
とはいえ、ただ闇雲に日記のようなブログを書いてページを増やせばいいわけではありません。 集客のために必ず押さえてほしいと考えているポイントは以下の3つです。
- ユーザーが求めている情報を提供すること
- 専門家としてのオリジナルな見解を入れること
- 読みやすく整理された構成にすること
今回は、特に重要な「1. ユーザーが求めている情報」について深掘りします。
「小手先のSEO」はもう通用しない
数年前までは、特定のキーワードを不自然に詰め込むような「小手先のSEOテクニック」でも順位が上がることがありました。 しかし、Googleなどの検索エンジンは頻繁に大規模なアップデートを行っており、現在ではそうした不自然なサイトは「質の低いコンテンツ」として順位を下げられたり、最悪の場合はペナルティを受けたりするようになっています。
実際に、「他社で作ったサイトの順位が急に落ちた」というご相談をいただくことがありますが、中身を見ると、ユーザーを無視したキーワード対策が原因であるケースが少なくありません。
徹底的な「ユーザーファースト」が順位を上げる
現在のSEOで最も評価されるのは、「ユーザーの悩みに対して、的確な答えを返しているページ」です。
最近の検索エンジンは非常に優秀です。「ユーザーが何を知りたくて検索したのか(検索意図)」をAIが予測し、最も役に立つページを上位に表示させようとします。
以前、私どもである検証を行いました。
A:ユーザーが求めている情報(検索ニーズが高い解決策)を書いた記事
B:ユーザーがあまり求めていない情報(書き手が言いたいだけの情報)を書いた記事
この2つの順位推移を追ったところ、明らかにAの記事の方が順位の上昇が早く、さらに面白いことに、Aの記事が増えることでサイト全体の評価が上がり、トップページなどの順位も引き上げられるという結果が出ました。
その記事は「誰のため」のものですか?
コラムやブログを書く際は、常に自問自答してください。 「この記事は、悩んでいるユーザーの役に立つだろうか?」
専門用語ばかりの難解な解説や、単なる事務所の日記ではなく、 「交通事故に遭って不安な人が、この記事を読んでどうすればいいか分かった」 と思ってもらえるような、ユーザーファーストな情報を発信し続けること。
これこそが、小手先のテクニックに頼らず、安定して集客し続けるための最短ルートです。 「どんなテーマで書けばいいか分からない」「忙しくて書く時間がない」という先生は、ぜひ一度ご相談ください。

