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「向いている業務」と「失敗する業務」の違いとは?
「リスティング広告を出すなら、専用のランディングページ(LP)を作りましょう」 Webマーケティングの世界では常識のように言われていますが、弁護士や司法書士などの士業においては、LPは効果が出にくい業務が存在します。
他社で「LPを作って広告を出したが、全く問い合わせが来なかった」というご相談をよくいただきますが、その原因の多くはLPの出来栄えではなく、「そもそもその業務がLPに向いていなかった」ことにあります。
ランディングページ(LP)とは?

LPとは、広告をクリックしたユーザーが最初に着地する、縦長の1枚完結型ページのことです。 他のページへのリンクを極力排除し、「問い合わせ(コンバージョン)」を獲得することだけに特化しています。
LPの最大のメリット
- 即効性がある: 広告とセットで運用するため、公開した翌日から問い合わせが来る可能性があります。
- セールス力が高い: 「悩みへの共感→解決策→実績→オファー」という営業トークの流れを1ページで完結させるため、検討中のユーザーをその場で口説き落とす力があります。
LPの最大のデメリット
- SEOに弱い: 1ページだけの構成なので、検索順位(自然検索)での上位表示はほぼ不可能です。集客はずっと広告費を払い続ける必要があります。
- 「信頼」が伝わりにくい: 事務所の雰囲気や先生の人柄、詳細な解決事例をじっくり読ませるのには不向きです。
士業における「LP向き・不向き」の業務
ここが最も重要なポイントです。先生が強化したい業務がどちらに当てはまるかご確認ください。
【◎ 向いている業務】(価格・スピード・緊急性重視)
ユーザーが「とにかく早く解決したい」「費用を安く抑えたい」と考えている業務は、LPとの相性が良いです。比較検討される要素が「条件(金額・場所・実績数)」に絞られるため、LPでメリットを端的に伝える手法がハマります。
- 債務整理(任意整理・自己破産): 「督促を止めたい」「費用は分割できるか」が最優先事項であり、LPで安心感と安さを訴求するのが効果的です。
- 退職代行・残業代請求: 心理的なハードルを下げ、「明日から行かなくていい」といった即効性を訴求できます。
- 会社設立・登記: 手続き業務であり、価格競争になりやすいため、パッケージ価格を打ち出したLPが有効です。
【× 失敗しやすい業務】(信頼・人柄・中長期的な関係重視)
ユーザーが「この先生は信頼できるか?」「自分の複雑な事情を理解してくれるか?」を重視する業務は、LPでの即決を避ける傾向があります。 これらの業務でペラっとしたLPを作ると、「安っぽい」「怪しい」と逆効果になることさえあります。
- 相続コンサルティング(特に富裕層向け): 資産や家族関係というデリケートな問題を扱うため、先生の人柄や事務所の格が重視されます。LPよりも、ブログや解決事例が充実した厚みのあるホームページが向いています。
- 企業法務・顧問契約: 経営者は長期的なパートナーを探しています。LPの勢いで契約することはまずありません。
- 複雑な離婚・男女問題: 条件闘争だけでなく感情的なケアも求められるため、先生の理念やスタンスをじっくり読みたいというニーズが強いです。
※ただし、「不倫慰謝料の減額」など、金銭解決に特化したニーズであればLPが機能する場合もあります。
失敗事例から学ぶ:LP運用でやってはいけないこと
失敗例①:高単価な業務をLPだけで売ろうとする
「企業法務 月額5万円〜」といった顧問契約を、LPとリスティング広告だけで獲得しようとして失敗するケースです。 経営者は、複数の事務所のサイトを比較し、セミナーに参加したり、代表弁護士のブログを読んだりして慎重に決定します。この場合、LPではなく「信頼蓄積型のホームページ」を強化すべきです。
失敗例②:SEO狙いでLPを作る
「広告費をかけずにLPで集客したい」というご相談もありますが、これは構造的に不可能です。 LPは画像が多くテキストが少ないため、Googleから評価されにくい構造です。LPを作るなら、「リスティング広告」とセットで予算を組む必要があります。
サムライラボのLP制作・運用サービス
サムライラボでは、単に「綺麗なLP」を作ることはしません。 まず最初に、「その業務はLPで勝てるのか?」を診断します。もし向いていない場合は、LP制作をお断りし、通常のホームページリニューアルなどをご提案することもあります。
「自分の扱いたい業務はLPに向いているのか?」 「過去にLPで失敗したが、やり方が間違っていたのか?」
迷われている先生は、ぜひ一度ご相談ください。 過去のデータから、先生の業務に最適な「集客の勝ちパターン」を正直にお伝えします。


